このページの要点
- 卒業証明書、学位記、成績証明書等は、学校・大学その他の教育機関が発行する学歴関係書類です。
- 認証ルートは、発行機関の法的性質、書類の形式、署名・押印の状態および提出先の指定によって異なり、私文書として公証役場経由の手続が必要となる場合があります。
- 当事務所では、米国・英国・シンガポール・ニュージーランド・フィリピンへの提出を対象として、必要な認証手続とCertified Translation(翻訳証明付き英訳)を確認します。
- 提出先によって、学校からの直送、封緘状態の維持、電子送信、原本または写しの指定等があるため、開封・認証・翻訳の前に提出方法を確認する必要があります。
卒業証明書とは
What is a Japanese Diploma / Graduation Certificate?卒業証明書は、学校が学生の卒業の事実を証明するために発行する書類です。海外大学院出願(米国Graduate School、英国Postgraduate)、5か国の就労ビザ・技能職関連申請(USCIS H-1B・UKVI Skilled Worker・シンガポールEmployment Pass等)、専門資格認定(看護師・医師等)、学歴認証機関(WES、UK ENIC、NZQA等)への提出など、海外で学歴を証明する場面で使用されることがあります。
卒業証明書・成績証明書のアポスティーユ取得においては、学校の設置主体だけで外務省アポスティーユの可否を一律に判断しません。大学法人化後の国公立大学発行書類および私立大学発行書類は、外務省の公印確認の対象になり得る一方、原則として外務省アポスティーユの直接対象ではないという前提で、公証役場での公証人認証、必要に応じた法務局長による公証人押印証明を経て、外務省アポスティーユを取得するルートを中心に確認します。提出先機関・発行時期・発行主体・書類形式により確認します。
当事務所は外務省(霞が関)まで至近の東京・赤坂に拠点を構えており、申請から受領までの工程を確認しながら進めます。大学院出願期限・ビザ更新期限が近い案件についても、対応可否と工程を事前にご案内します。
学位取得目的留学の拡大と卒業証明書認証需要
Government Targets & Growing Demand for Diploma Authentication文部科学省関連資料では、2033年までの日本人学生の海外派遣拡大や、学位取得等を目的とする長期留学者の増加目標が示されています。こうした政策動向を背景に、海外大学院出願・学歴認証・就労関連手続における卒業証明書・成績証明書の確認需要が高まる可能性があります。
出典:文部科学省「大学の国際化にかかる施策の最新状況」(令和7年9月18日)/教育未来創造会議「未来を創造する若者の留学促進イニシアティブ<J-MIRAI>」(令和5年4月27日)
大学発行書類の認証ルート確認
University-Issued Document Routing大学発行の卒業証明書・成績証明書は、国公立・私立という設置主体だけで外務省アポスティーユの可否を一律に判断しません。大学法人化後の大学発行書類は、外務省の公印確認の対象になり得る一方、原則として外務省アポスティーユの直接対象ではないため、アポスティーユが必要な場合は、公証役場での公証人認証、必要に応じた法務局長による公証人押印証明、外務省アポスティーユの工程を中心に確認します。公印確認は、提出先から領事認証を求められる場合に検討する外務省の認証であり、ハーグ条約締約国向けのアポスティーユの代替となるものではありません。提出先機関・発行時期・発行主体・書類形式により確認します。(参考:外務省「申請の流れ」)
国立大学法人・公立大学法人・私立大学法人を含む大学法人化後の大学発行書類は、外務省の公印確認の対象になり得る一方、原則として外務省アポスティーユの直接対象ではないという前提で確認します。アポスティーユが必要な場合は、提出先・発行時期・書類形式により、公証役場経由の認証工程の要否を確認します。
大学法人へ移行していない国公立大学が発行した証明書や、法人移行前に発行された学位記等は、外務省アポスティーユの直接対象となり得ます。発行主体・発行時期・書類種類・原本の記載から個別に確認します。
大学事務局が大学長・学部長等の押印を私文書宣誓書(Affidavit)として準備済みの場合など、書類形式により公証役場での手続きが整理しやすいケースがあります。当事務所ではご依頼時に大学側の運用を確認のうえ、手順をご案内いたします。
5か国別の認証要件
Authentication Requirements by Country提出先国により、卒業証明書の認証ルートと翻訳要件が異なります。米国・英国では、提出先によってはRoute A(Certification of Translation Accuracy を添付した英訳)で足りる場合があります。ただし、提出先がアポスティーユを指定する場合は、翻訳証明とは別にアポスティーユまたは公証役場経由の認証工程が必要になります。シンガポール・ニュージーランド・フィリピンは提出先機関によりRoute B(公証役場経由の認証工程)が必要となる場合があります。
米国
United States · USCIS / WES / ECE / Universities Route A英国
United Kingdom · UKVI / UK ENIC / Universities Route Aシンガポール
Singapore · MOM / ICA / EduTrust Route Bニュージーランド
New Zealand · NZQA / Immigration New Zealand / Universities Route Bフィリピン
Philippines · CHED / Universities Route BルートA/ルートBは典型的な工程を示すものです。提出国だけで一律に決まるものではありません。最終的な工程は、書類の性質、提出先機関の公開案内または依頼者から提示された書面上の指示、外務省・公証役場等の最新運用に基づき個別に確認します。
卒業証明書・成績証明書の手続きの流れ
Diploma and Transcript Process卒業証明書・成績証明書は、海外大学・大学院への出願、学歴認証、就職・転職、ライセンス申請、就労関連手続などで学歴証明として求められることがあります。提出先により、卒業証明書のみで足りるか、成績証明書の併用が必要か、学校発行の英文原本を使えるか、日本語原本と翻訳証明が必要か、厳封提出の要否、記載事項、アポスティーユや翻訳証明の形式が異なります。提出国・提出先・書類の組み合わせ・発行時期・発行主体・書類形式を確認したうえで、必要な手続きの順序を整理します。
※ 提出先により、卒業証明書と成績証明書の併用、学校発行英文の可否、厳封提出、氏名表記、翻訳証明の形式、原本提出の要否は異なります。
卒業証明書の料金体系
Pricing for Diploma & Academic Documents卒業証明書のアポスティーユ・Certified Translationには、以下の2つのプランをご用意しています。海外提出を前提とする場合は、5か国共通の標準報酬による国別Standard Package(¥77,000(税込)〜)を基本プランとしてご案内しています。なお、大学法人化後の大学発行書類など、公証役場経由の認証工程が必要となる書類については、公証役場認証等の実費が別途発生する場合があります。実費額は文書の種類、言語、宣誓認証の有無により異なります。
卒業証明書の認証で多い「困りごと」8選
Frequently Asked Questions海外大学院出願や5か国の就労ビザ・技能職関連申請において、卒業証明書は使用されることが多い書類のひとつですが、提出先機関・発行主体・書類形式により確認すべき論点が多数あります。当事務所が把握する代表的な8項目を、対応方針と併せて整理しました。
大学発行の英文卒業証明書がありますが、それでも翻訳証明は求められますか?
英文の卒業証明書がある場合でも、提出先によっては、翻訳証明、アポスティーユ、または追加認証が求められることがあります。一方で、大学発行の英文卒業証明書のみで足りる提出先もあります。
必要書類は、提出国、提出機関、申請目的により異なります。例えば、米国USCIS・米国大学院、英国UKVI・UK ENIC、シンガポールMOM、ニュージーランドNZQA、フィリピンCHED等では、提出先の案内により、翻訳者の証明、第三者翻訳者の証明、公証役場経由の認証工程などが指定される場合があります。
ご依頼時には、大学発行の英文証明書の有無に加えて、提出先の案内文、チェックリスト、メール指示等を確認したうえで、必要な工程をご案内します。
大学発行書類の認証ルートはどのように決まりますか?
国公立・私立という設置区分だけで一律に判断しません。発行主体の法人形態、発行時期、書類の種類、原本上の発行者名・公印・署名、封緘状態、提出先機関の指示、最新の外務省・公証役場の運用により確認します。公印確認は、提出先から領事認証を求められる場合に検討する外務省の認証であり、ハーグ条約締約国向けのアポスティーユの代替となるものではありません。
| 書類の類型 | 確認の前提 | 主な確認ルート |
|---|---|---|
| 大学法人化後の大学発行書類 | 国立大学法人・公立大学法人・私立大学法人を含み、公印確認の対象になり得る一方、原則として外務省アポスティーユの直接対象ではない前提で確認 | 大学発行書類取得 → 公証役場での認証 → 法務局長による公証人押印証明 → 外務省アポスティーユ |
| 法人移行前の国公立大学発行文書等 | 法人移行前の国公立大学発行書類、法人移行前に発行された学位記等は、外務省アポスティーユの直接対象となり得る | 書類の発行時期・発行主体確認 → 外務省アポスティーユの直接対象となるかを確認 |
公証役場経由の認証工程が必要となる書類については、公証役場認証等の実費が別途発生する場合があります。実費額は文書の種類、言語、宣誓認証の有無により異なります。大学事務局が「私文書宣誓書(Affidavit)形式」で発行している場合など、書類形式により手続きが整理しやすいケースがあります。当事務所ではご依頼時に確認のうえ、手順をご案内します。
卒業証明書と成績証明書、両方求められますか?
用途により異なります。海外提出における要件を整理しました。
| 提出先 | 求められる場合がある書類 |
|---|---|
| 米国大学院(Master's, PhD) | 卒業証明書+成績証明書が求められる場合があります |
| 米国USCIS H-1B就労ビザ | 卒業証明書(成績証明書は学位の証明として補強用) |
| WES・ECE等学歴認証機関 | 卒業証明書+成績証明書が求められる場合があります |
| 英国UKVI Skilled Worker | 卒業証明書(成績証明書は通常不要) |
| 英国大学院(Postgraduate) | 卒業証明書+成績証明書が求められる場合があります |
| シンガポールMOM Employment Pass | 卒業証明書(成績証明書は学位水準確認用) |
| ニュージーランドの就労ビザ・技能職関連申請 | 卒業証明書(用途により成績証明書) |
提出先機関の要件が不明な場合は、卒業証明書と成績証明書の双方について確認します。当事務所では2書類セットでのご依頼の場合、効率的なスケジューリングが可能です。
旧姓の卒業証明書しかありませんが、現姓に変更できますか?
卒業証明書自体の氏名変更は、大学の運用により難しい場合があります。多くの大学は卒業時点の氏名で証明書を発行する原則を取っているためです。
対応策として、以下の方法が一般的です。
- 方法1:戸籍謄本の併提出:旧姓と現姓の同一人物証明として戸籍謄本(婚姻履歴を含む全部事項証明書)を併せて提出
- 方法2:Affidavit of Name Change(改姓宣誓書):本人作成の宣誓書を公証役場で公証認証後、アポスティーユ取得
- 方法3:大学への発行依頼:一部の大学では「旧姓・現姓併記」での再発行に応じる場合があります(要事前確認)
当事務所では、卒業証明書のアポスティーユ+戸籍謄本のアポスティーユ+翻訳のセット対応可否を確認します。ご依頼時に状況をお知らせください。
大学が遠方・廃校・海外にあり、本人取得が難しい場合は?
対応可否を確認します。当事務所では以下のとおり代行サービスをご案内します。
- 遠方の大学:委任状をいただいたうえで、大学事務局への郵送請求または直接訪問による取得代行の可否を確認(取得代行料¥5,500/通+実費)
- 廃校・統合された大学:文部科学省の管轄機関、承継校、または学籍簿引継先への請求となる場合があります。当事務所が請求先を調査のうえ対応します
- 海外大学の卒業証明書:海外大学発行の証明書を日本でアポスティーユすることはできません。発行国でのアポスティーユ取得 → 英訳という別手続きとなります。具体的な手順をご案内します
大学院出願期限が迫っている場合は、書類取得状況、公証役場、法務局、外務省、発送工程を確認したうえで、優先対応の対応可否をご案内します。
大学院出願期限が迫っています。納期はどれくらいですか?
必要工程により所要期間は異なります。提出期限が近い場合は、書類取得状況、公証役場、法務局、外務省、発送工程を確認したうえで対応可否をご案内します。
| 確認項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 書類取得状況 | 大学発行済みか、取得代行が必要か、厳封・英文原本の要否を確認します |
| 認証工程 | Certification of Translation Accuracyを添付した英訳で足りるか、公証役場・法務局長による公証人押印証明・外務省アポスティーユが必要かを確認します |
| 発送工程 | 国内・海外発送、PDF提出可否、原本提出の要否を確認します |
| 優先確認 | 期限が近い場合は、当事務所側で優先確認できる範囲をご案内します |
納期保証ではなく個別確認としてのご案内となります。期限がタイトな場合は、ご依頼時にその旨をお知らせください。
5か国それぞれで卒業証明書の要件はどう違いますか?
当事務所が対応する5か国の主な要件は以下の通りです。
| 国 | 翻訳ルート | 主要提出先 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 米国 | Route A | USCIS / 大学院 / WES | 学歴認証機関WESへの提出が頻出 |
| 英国 | Route A | UKVI / UK ENIC / 大学院 | UK ENIC(旧NARIC)が学歴評価の標準 |
| シンガポール | Route B | MOM / NUS, NTU等 | Employment Pass等で提出を求められる場合があります |
| ニュージーランド | Route B | NZQA / Immigration New Zealand / 大学 | NZQAや就労ビザ・技能職関連申請で使用されることがあります |
| フィリピン | Route B | CHED / 大学 | CHED等の学歴確認手続で使用されることがあります |
Route A(米英):提出先によっては、行政書士のCertification of Translation Accuracyを添付した英訳で足りる場合があります。アポスティーユを指定される場合は、翻訳証明とは別にアポスティーユまたは公証役場経由の認証工程が必要になります。
Route B(シンガポール・ニュージーランド・フィリピン):提出先機関により、公証役場での認証+法務局+外務省アポスティーユの工程が必要となる場合があります
詳細は英語圏5か国・対応ガイドをご参照ください。
卒業証明書の英文テンプレートはありますか?
当事務所では、卒業証明書・成績証明書の英訳に翻訳証明(Certification of Translation Accuracy)を付して発行します。大学発行の英文様式がある場合はそれを活用し、無い場合は当事務所で英訳を作成します。提出先(5か国)ごとの様式差にも対応します。